こんにちは。Výlet(ヴィーレット)のAtsumaです。
前の記事では、自分の英語の語彙力を知る方法について書きました。
しかし、すでにたくさんの単語を知っている英語ではなく、新しく始めた外国語の場合は一体どれくらいの語彙力があればある程度話せるようになるか、気になる方もいると思います。
そこで、僕が感じた「語学学習の初期段階の、語彙力と話す力の関係」について書きたいと思います。
こんな人に読んでほしい
- オンライン会話を始めたいけど今の語学力に自身がなくて踏み出せない人
- 海外に行って現地の言葉で会話できるか試したいけどためらっている人
ちなみに本記事で言う語彙や単語数とは、自由に使うことのできる「使用語彙」のほうではなく、聞いたり読んだりして理解できる「理解語彙」を指しています。
また、実際には単語の勉強だけではなく、文法の勉強なども併せてバランス良く学んだ場合の参考例として見ていただければ嬉しいです。
600語:ごくごく簡単なフレーズしか話せず、まともな会話にすらならない状態
僕が始めてネイティブの人と話したのは語彙力が600語のときでした。
言語交換で仲良くなった人とSkypeで音声通話をしました。
正直、600語で話せることと言ったら本当に簡単なことしかなく、それも一問一答だったり、2〜3回の言葉のキャッチボールで終わるようなものでした。
相手の話したことがよく分からなくて聞き返しても、返ってくる言葉が理解できず、とても自分の意見や考えを伝えられるようなしっかりした会話はできませんでした。
もし500〜700語くらいの語彙力でネイティブと話したいなら、以下のような会話のネタで自分が使いそうな単語やフレーズを、あらかじめノートなどに書き留めてから臨むことをおすすめします。
- 自分が学校で学んでいることや職業について
- なぜその言語を勉強しているのか(もしくは勉強し始めたのか)
- 休日には何をしているのか
- どんなところに住んでいて、そこでは何が有名なのか
- その言語が話されている国について興味を持っていることは何か

語学力が上達しても、初めて会う人には必ず使うような定番の話題ですね。
1400語:簡単な受け答えができ、日常会話もゆっくりであればできる状態
次に1400語に到達した段階で、さっきとは別の人とZoomで会話をしました。
600語のときから考えると2倍以上の語彙力をつけたこともあり、会話の中で上達を強く実感しました。
所感としては、「会話のキャッチボールも普通に続くし、簡単な内容の会話なら難なく続けられる」という状態です。
分からなければ聞き返せばいいし、ゆっくり話してもらうようにお願いすれば結構聞き取れます。

短期の旅行くらいならこれくらいあれば十分受け答えができると思います。
実はこの1400語というのは、イギリスのスウォンジー大学のJames Milton氏らの論文(外部リンク, 英文)によると、言語にもよりますがだいたいCEFRのA1のレベルに相当します。
2000語:少し長めの文章も構築でき、言いたい単語を知らなくても他の単語で言い換えられる状態
2000語も理解できるようになると見える景色が大きく変わります。
僕は現地のローカルのニュースチャンネルを見ることがよくありますが、聞こえてくる単語の8割以上は間違いなく知っている単語になります。
会話でももちろん、少し長めの話も内容が大方分かるくらいには聞き取れるようになりました。
話すときも、言いたいことを直接表す単語を知らなくても他の単語で言い回すことができ、伝えたいことを伝えられるようになりました。
1400語のときにZoomで会話した同じ相手とまた話しましたが、なんと2時間以上会話が途切れないくらい続いて楽しく感じたことを覚えています。

2000語を一つの大きな到達目標にするといいかも
なぜ僕がこんなに細かく自分の単語数を把握しているか

僕が単語の勉強をするとき、Memriseというアプリを主に使っています。
忘却曲線に基づいて、適度に期間を空けて出題をしてくれるので、単語の定着に役立っています。
他の人が作成したコースを学習したり、自分で単語を登録することでコースを作ることもできます。

このように、僕の現在のスロバキア語の語彙力は2729語(=874語+1855語)となっています。
まとめ:結局ネイティブと話し始められる単語数はどれくらいなのか
会話は慣れの要素も大きいため、単語数に関係なく回数を重ねることで上達し、自信がついていくという意見もあります。
マルチリンガルの秋山燿平さんは自身の動画で、最低300語分かれば会話はできると話しています。
僕の感覚では、オンライン会話サービスで講師やチューターと話す分には、400〜600語くらいの語彙力から始めて良いと思います。
というのも、向こうは初級者との会話に慣れているため、どんどん簡単な質問を投げかけてきてくれるからです。
その中でこちらのレベルを把握し、初心者には初心者に合った会話をしてくれます。
しかし、言語交換で知り合った人など、教えることのプロではない相手と話すなら最低でも1200語くらいはあったほうが良いと思います。
あまりにも少ない語彙力で始めてしまうと、基本的な会話すらできず得られるものが少ないからです。
そのため、1200〜1400語の語彙力があると良いでしょう。
ここまで読んでくださりありがとうございました。文法だけでなく単語の勉強もしつつ、楽しく語学学習に励んでいきましょう。
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